赤外光源用ランプ

Lamps for NDIR sensors 赤外光源用ランプ

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ガスセンサガスセンサの種類と光学式ガスセンサについて

光学式ガスセンサ向けの赤外線光源として、ランプの魅力を十分理解して頂くために各種ガスセンサの説明、光学式ガスセンサに使用させる部材、その部材の特徴などをまとめました。これらの情報が皆様のお役に立てば幸いです。

ガスセンサについて

当社は、小型白熱電球メーカーとして、1931年の創業以来、数多くのランプを世界中にご提供しています。
ランプは暗いところに明りを灯す照明デバイスですが、実は可視光域の光だけでなく、赤外線も放出されています。
近年、このランプから放出される赤外線を「光学式(NDIR式)ガスセンサ」の赤外線光源としての利用が広まっています。
(※NDIR:Non Dispersive InfraRed/非分散型赤外)

ここでは、赤外線光源としてのランプをよりよく理解して頂くために、
①ガスセンサの種類
②光学式(NDIR式)ガスセンサ
③光学式(NDIR式)ガスセンサの構成部品
④赤外線光源別の特徴比較
をご説明します。

皆様に赤外線光源としてのランプの魅力を十分に理解して頂き、光学式ガスセンサ開発の際に、この情報がお役に立てば幸いです。

①ガスセンサの種類

ガスセンサには、先に述べた光学式(NDIR式)だけなく、いろいろな方式があります。
ここでは、広く普及している4種類のガスセンサについてご説明します。

NDIR方式を含むガスセンサの種類

②光学式(NDIR式)ガスセンサ

光学式(NDIR式)ガスセンサは、各々のガス分子が固有にもつ赤外線吸収帯を利用。ガスの識別性が高く、また化学的に安定したガス(CO2等)も測定可能という特長があります。
※主なガスの赤外線吸収帯 . . . CO2:4.3um、CO:4.6um、CH4:3.3um、冷媒ガスR32:3.3um、etc.

ガス濃度測定の原理:
光源から放たれた赤外線の減衰量を測定することでガス濃度を測定。

(例)測定対象ガスがCO2の場合
NDIR式ガスセンサの測定原理
※CO2濃度が高い状態では、検知器(Detector)に到達する4.3umの赤外線量が少なくなる。

③光学式(NDIR式)ガスセンサの構成部品

一般的な光学式(NDIR式)ガスセンサは、赤外線を発する光源、赤外線を検知する赤外線センサ、対象ガスが持つ吸収帯域のみを透過する光学フィルター、これらの部材が収納されるガスセルの4部品で構成される。

NDIR式ガス検知イメージ

この中で性能を大きく左右する重要部品は、赤外線光源と赤外線センサです。この2つの重要部品について、さらに説明します。

1)赤外線光源:

赤外線光源は、その物理的原理から「熱型」と「光子型」の2つに分類されます。

・熱型:高温状態の物体から出力される赤外線。

①ランプ(Lamp):
光学式(NDIR式)ガスセンサで、広く一般的に使用されている赤外線光源。電圧を加えて高温になったフィラメントから赤外線が放出される。ランプは、出力が可視光域~中赤外帯域までと広く、出力も大きいという特長がある。広く普及しているデバイスであるため、流通性が良く、市販されているCO2濃度計の殆どの光源にはランプが使用されている。

②電熱ヒーター(Thermal Heater):
電圧を加え高温になった薄膜の抵抗発熱体から赤外線が放出される。中赤外線や遠赤外線の出力を得るために、透過窓の素材にはサファイア、フッ化カルシウム、フッ化バリウム等が使用されることが多い。

・光子型:発光ダイオードの発光原理で出力される赤外線。

③赤外線LED(IR LED):
ダイオード内部にある電子と正孔の再結合によって赤外線が放出される。熱型のように物体を高温にしないため、消費電力が小さく、起動時間が早いなど優れた特性がある。しかし、出力が小さい、出力される赤外線の帯域が狭い等の扱いづらい部分もある。

2)赤外線センサ:

赤外線センサも、その物理的原理から「熱型」と「光子型」の2つに分類されます。

・熱型:赤外線吸収により発生する温度上昇を検知するセンサ。

①サーモパイルセンサ(Thermopile Sensor):
ゼーベック効果を利用した赤外線センサ。ゼーベック効果は、2つの異なる金属の両端を接合し、その両端に温度差を与えると電圧が発生し、電流が流れる現象。このゼーベック効果を利用して、赤外線吸収による検知素子の温度上昇を電気に変換し、赤外線が測定される。

②焦電センサ(Pyroelectric IR sensor):
焦電効果を利用した赤外線センサ。焦電効果は温度変化によって焦電体の分極が変化する現象。安定時の焦電体は、浮遊電荷の吸着により電気的中和状態が保たれているが赤外線を吸収し温度が上昇すると分極が変化。その結果、電気的中和状態が崩れ、焦電体に吸着していた浮遊電荷は離散するが、分極の変化速度ほど浮遊電荷の離散は速くない。そのため、一時的に帯電状態になる。この帯電状態を検知することで赤外線が測定される。

・光子型:光を電気に変換する半導体素子を利用したセンサ。

③フォトダイオード(Photo-Diode):
P型半導体とN型半導体の接合面付近に形成される空乏層に光を当てると起電力が発生し電流が流れる。この電流を検知することで赤外線が測定される。光を検知するため、応答速度が速く、感度が高い。

④赤外線光源の比較

NDIR式などの赤外線光源の比較表
ライトガイド